フィリピンで留学生活を送るとき、歴史や言語、宗教の基本を知っておくと、授業や街で見聞きすることの背景が分かりやすくなります。この記事では、公的機関などの資料で確認できる範囲で、フィリピンの歴史の大まかな流れと、言語・宗教・文化の基礎を紹介します。
1. 歴史の大まかな流れ
- 1565年:レガスピとウルダネータの遠征隊がセブに到着しました(サント・ニーニョ教会の沿革による)。その後、スペインによる統治が広がりました。
- 1898年6月12日:アギナルド将軍の革命政府がフィリピン共和国の樹立を宣言しました。現在の独立記念日(6月12日)は、この出来事に基づいています。
- 1898年:米西戦争に敗れたスペインが、パリ条約でフィリピンを米国に割譲しました。
- 1899〜1902年:独立を求めるフィリピン側と米軍との間で、フィリピン・アメリカ戦争が起きました。
- 1941年12月:太平洋戦争が始まり、同月26日にマニラが無防備都市(Open City)と宣言されました。
- 1942年1月2日:日本軍がマニラを占領しました。その後、日本軍による占領が続きました。
- 1944年10月20日:米軍がレイテ島に上陸しました。
- 1945年8月:日本の降伏により、第二次世界大戦が終わりました。
- 1946年7月4日:米国がフィリピン共和国を独立国として承認しました。
1898年6月12日の独立宣言と、1946年7月4日の米国からの独立は別の出来事です。フィリピンでは6月12日が独立記念日として祝われています。
2. 言語
フィリピンの憲法では、コミュニケーションと教育のための公用語をフィリピノ語と英語と定めています。日常生活では、地域ごとの言語も使われています。
3. 宗教
フィリピン統計庁(PSA)の2020年国勢調査によると、世帯人口における宗教所属は、ローマ・カトリックが78.8%、イスラム教が6.4%、イグレシア・ニ・クリストが2.6%でした。これは2020年時点の調査結果です。
教会やモスクなどの宗教施設を訪問するときの配慮は「地元の人々と交流するためのフィリピン文化マナー」で紹介しています。
4. 文化を知るための関連記事
- 祭り:セブのシヌログをはじめ、宗教行事と結びついた祭りが各地で開かれます。概要と訪問前の確認点は「セブの祭りと宗教行事」で紹介しています。
- 食文化:屋台料理の例と、飲食時の注意は「フィリピンのストリートフード」で紹介しています。
- 伝統舞踊:竹の棒を使うティニクリンについては「ティニクリン」の記事で紹介しています。
- 歴史をさらに学ぶ:日本語で読める入門書などは「フィリピンの歴史を知る本5冊」で紹介しています。
まとめ
フィリピンの歴史には、スペイン統治、1898年の独立宣言、米国統治、日本の占領、1946年の独立という流れがあります。公用語はフィリピノ語と英語で、宗教はカトリックが多数を占めています。こうした背景を知っておくと、留学中に祝日や行事、街の建物などに触れたとき、理解が深まります。
記事・出典確認日:2026年9月30日
※下記の資料で、本文の年号・数値・公用語の記載を確認した日です。
出典
- Basilica Minore del Sto. Niño de Cebu:Basilica History(1565年の遠征隊到着)
- Official Gazette:Proclamation No. 28, s. 1962(6月12日を独立記念日とする布告)
- 米国国務省 Office of the Historian:The Philippine-American War, 1899–1902
- Official Gazette:World War II in the Philippines
- 米国国立公文書館:Philippine Campaign Timeline
- 米国国務省 Office of the Historian:Philippines(1946年の独立承認)
- フィリピン国家文化芸術委員会(NCCA):Language Policies in the Philippines
- フィリピン統計庁(PSA):Religious Affiliation in the Philippines(2020 Census)